刃物の所持・お手入れに関して

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刃物の所持について

日本の銃刀法(銃砲刀剣類所持等取締法)では正当な理由が無く「刃渡り5.5cm以上の刃物の所持」及び「刃体の長さが6cmを超える刃物の携帯」を禁止しています。

ただし「正当な理由」があれば、刃渡り6cm以上の刃物を所持・携帯しても違法にはなりません。

「正当な理由」には調理、キャンプや釣り等のアウトドア、農作業、DIY等の工作などが含まれます。

正当な理由があり所持・携帯している場合でも、実際に使っていない時はケースに入れ、刃が剥き出しの状態にならないようにしてください。

また刃物を使う目的が終了したら、必ずバッグや道具箱などに入れすぐに使えない状態で携帯してください。

所持する正当な理由があり車などで移動する場合、ケースに入れた状態でも助手席などに置いてすぐに使える状態で携帯していると警察から職務質問を受ける場合があります。

外から見えないグローブボックスやバッグ、道具箱などに入れ、すぐに使えない状態で携帯してください。

刃物は大変危険です。絶対に人に向けてご使用にならないで下さい。

刃物の保存について

刃物のブレード材は炭素鋼とステンレス鋼に大分されます。

切れ味を重視した炭素鋼のブレードは錆びやすいので、使用後や汚れや水分を拭き取り良く乾かしてから油をブレードに薄く塗って保管して下さい。

手入れが簡単なステンレス鋼のブレードは、鋼材に含まれるクロムが酸化被膜を作り錆び難くなっています。しかし、必ずしも錆びないわけではありあません。使用で表面にキズが付き酸化被膜が破れればステンレス鋼でも錆が発生します。

そのためステンレス鋼のブレードでも使用後は汚れや水分を拭き取り、良く乾かしてから油を塗っての保管をおススメいたします。

刃物保管用の油に関して

刃物に塗る保管用の油には植物油と、石油由来の鉱物油があります。

刀や包丁では古くから椿油や丁子油など植物油を使用しています。安く済ませたい場合はサラダ油(菜種油)でも構いません。

植物性の油は人に対して安全性が高いものの、油自体が酸化しやすい特性があります。酸化した油は錆止めの効果が薄れます。

そのため保管用に椿油や丁子油など植物油をご使用になる場合は、3~6か月に1度の割合で油を塗り直してください。

また長期間使わない場合は、ミシン油や市販の刃物油など鉱物油をご使用いただいても問題ありません。ただし鉱物油も酸化しないわけではないので、長期間使用しない場合でも1年に1度の割合で塗り直してください。

鉱物油は人体に有害な物質が含まれる場合が多く、鉱物油を塗布して保管した刃物は使用前に必ず油を良く拭き取ってください。また食べ物などを切る場合は、鉱物油を塗布しての保管はおススメいたしません。

刃物の研ぎ直しについて

どんなに切れ味が鋭く硬い鋼材の刃物でも、刃を当てる角度が悪かったり、数多く使ったりすれば必ず刃毀(こぼ)れや摩耗を起こします。

刃毀れや切れ味が鈍った場合は砥石を使い、以下の手順で研ぎ直しをしてください。

①刃毀れを起こした場合は、80番手の荒研ぎ用研石で、刃毀れした部分と刃の高さが同じくらいになるまで磨きます。

②400番手の砥石を使い、しのぎの平地(刃金の部分)に付いた細かな傷を磨いて落とします。

刃毀れが無くても、ある程度ブレードにキズが付き切れ味が鈍った場合も、400番手で磨いてください。

③平地の傷が消えたら、800番、1000番と傷の状態により肌理の細かい番手に替えて行き、最後は2000番手の仕上げ砥石で光沢が出るように磨き上げます。

また6000番手の仕上げ砥石で磨くと表面が鏡面のように輝き、さらにと刃付けが細かく仕上り、より切れ味が増します。

シャープナーの使用に関して

刃物は市販のシャープナーでも一時的に切れ味は戻ります。ただし、シャープナーは刃先を「破壊」してノコギリ状の小刃を作り切れ味を戻します。そのためシャープナーを頻繁に使うと刃物自体の寿命が短くなります。

刃物を長くご使用頂くためにも、面倒でも砥石での研ぎ直しをススメいたします。

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